寿歌 観賞録

1/26日に三度めの観劇をばしてきました。残るはあと2枚。あと2回行けます。
千秋楽にはまともな感想を書けるといいんですが(苦笑)
では、雑感。
だいぶ辛口です。

この舞台は、内容を伝えなくていいんだと思います。
前回の観賞は1/10だったのですが、そこよりはいい仕上がり。役者が戯曲と戦っている感じが伝わってきました。
でも、なんだろう軸がないなと、そう感じてしまったのは実は堤さんのお芝居に対してだったんですよね。なんだかビジネスライクな感じに取れてしまう部分があって野田MAPでの気概と並べるのもどうよって話なんですけれど、この舞台はゲサクが軸にならないと二人がブれるんです。堤さんはそれが出来る役者だと思っているんですけど、ある意味いままでの舞台はゲネな気がします。
内容はどうとでも取れる舞台なので、個人的には伝えることが重要じゃなくて勢いよく飲み込ませることの方が重要と言うか。役者単体を観るんだったら少し物足りないくらいで今のままでもいいのかもしれないんですけれど、堤さんも戸田さんも橋本さんも板に立つなら3人の合わさった舞台が観たいと言うか相乗効果でもっともっと勢いがついてもいいと思う舞台なので、これ飛ばしすぎなんじゃないかなと役者が思えるくらいならまだそれは全力じゃないのでやりきって欲しいなとそう願うばかりです。
たぶんわたしは、観終わってからただひとこと「すごかったなぁ」と言う感想を心から言いたいんだと思います。
観客の我侭ですけど、考える余地がないくらい圧倒して欲しいんですよ。
初日から観てきて戸田さんと橋本さんは視線だったりなんやりでだいぶ変わったなとは思うんですけれど、実際演出も変わっていっているし、でも堤さんだけなんか変わらないんですよ。たぶんあれで完成ではないと思うんです。軸ってそういう意味ではなくてなんと言うかゲサクとして立たないと堤さん版ゲサクが見えないと意味がないんですよね。今までの堤さんのやってきた役柄とかそういった意味では堤さんはたぶんヤスオだったと思うんです。でも、今回ゲサクに為ったのは立てる役者だからと前提がたぶんあるんだと思うんですよ。だからゲサクとして立って欲しくて堤さんがゲサクとして立てば舞台経験の浅い戸田さんも、ベテランの橋本さんも大成するんじゃないかなと。
丘を越えるんじゃなくて山を越えていけるんじゃないかなとそんなことを思うのでありました。

それだけ寄せる期待が大きいって言うのもあるんだと思います。
毎回毎回見終わってから15分くらい悩みながらでも伝えるべきだなと思う感想を書いていっているので、それが反映されるているのを発見出来るのも楽しいって言うのもありますけど。好きで舞台を観る人ってたぶんきっと我侭なんだと思います。特にわたしが。