駆込み女と駆出し男 初日初回舞台挨拶

2015年5月16日
新宿ピカデリー9時25分開映 上映後舞台挨拶ありの駆込み女と駆出し男をば見てきました。
新宿ピカデリーには御用宿かしわやの暖簾を潜るとパネル展が展開されていて小さなスペースではありますが写真も撮ることが出来ました。

映画は初日にして既にわたしは5回目なのですが、毎回見るたびに泣くところや笑うところが違うんですよね。
そういう意味では、見る側の感情に左右されているのかなと思いつつも、とても全方位から感情を揺さぶってくれる稀有な映画だなと思います。
今日は、お種の生い立ちを語るお勝さんの言葉にすごく泣かされました。
あとお吟を取り戻したいと信次郎に折檻するシーンの掘切屋が流す涙と、お吟の最期の涙が同じ側から流れているのが意図したものなのかそうでないのかは分からないんですがすごく胸を打ちました。
じょごのシーンはいつでも胸がいっぱいになるのですが、今回他の役者さんの動きや言葉すべてがやっと馴染むように耳に入ってきて、ああここはこうだったのかとか諸々考える内にやっとこの映画を全体として観れたなぁと思えた気がします。

過去にこれも満島さんが出演されていますが悪人を引くような回数映画館に通って観ているんですけど、久し振りにその熱が来た気がします(笑)
上映後の舞台挨拶で、初回と言うこともあり観客からも質問をするコーナーがあってそこで冒頭でほっかむりをする信次郎の手ぬぐいの柄についての質問があったんです。その手ぬぐいは市川座(いちかわざっておっしゃっていた気がします)の手ぬぐいで、監督がひどく意味深に信次郎はもしかして市川座と所縁のあった人物だったのかもしれない戯作者を志願していたのだからと答えていたのが面白くて、家に帰ってパンフレットを見ると監督がとても細部にこだわられていることも書いてあって、わたしの友人は一緒に一度見たときに監督が目指そうとしてでも途中で諦めたように見えた映画だったと言っていたんですけど(笑)、自分が知らないだけで、とても意味のある風景が展開されていることがそう見えるのかなぁと思ったんです。
わたしも一回目は本当にまったくテンポが掴めなくて聞き取りもうまく出来なかったこともあってあっという間に強烈なじょごの印象だけがあって、2回目は話に集中したら中途に切るように場面が変る印象を受けて、3回目は…と重ねていったらなんかとんでもない映画だなと思ったんです。

だから、すごく観て欲しい人が何人かいて地味に布教していこうとそう思います。
そして、ちょっと勉強したくなりますね。
知識欲って久しく感じていなかったけれどすごく沸いてきました(笑)
マットペインティングとかどこだ?みたいな技術的なものも興味が出てきて突き詰められるだけ突き詰めてみたいなぁと思いました。

一先ず映画雑感でした。